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避妊・去勢手術・ヘルニアについて

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避妊・去勢

避妊・去勢

ペットは大切な家族です。飼い主様には避妊・去勢は避けては通れない問題といえます。「健康だから大丈夫」「うちの子は大丈夫」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、確かな知識をもって判断することは飼い主様の義務といえます。
繁殖はしっかりとした知識と時間がある人が行うことです。
うちの子の子どもが見たいという好奇心だけで手がけることはおすすめしません。

避妊・去勢はいつからすれば良いの?

避妊

犬は生後6~8ヶ月が目安です。
ただし、6~8ヶ月を超えてしまった場合、性周期を考慮する必要があります。
発情前期及び発情期中は血管が太くなっているため出血量が多くなり、手術における危険性が高くなります。
そのため、発情時期は極力避けて発情終了3ヵ月後に行うことをすすめします。猫の場合は6ヶ月以降で体重2~3Kg以上であることを目安にしましょう。
外出が多い猫の場合、生後5~6ヶ月でも十分妊娠してしまう可能性があるので注意が必要です。

避妊のメリット

・性ホルモンの影響による病気を予防できる(子宮蓄膿症など)
・望まない交配による妊娠を防げる
・性ホルモンに関する問題行動を抑える

去勢

犬は生後6~8ヵ月以降、猫は生後6ヶ月以降(体重2~3Kg以上)を目安として下さい。上記の期間を超えるとオスの発情期はスプレー行為といって室内の部屋中に尿のマーキングを始めます。この行為は通常の排尿と違い、後ろへ飛ばすような状態になり、家具やカーテンなどにかかり大変なことになる場合もあります。この行動は、一度覚えてしまうと手術をしてもすぐには改善されないケースも多くありますので、手術は発情期を迎える前の時期をおすすめしております。

去勢のメリット

・性ホルモンの影響による病気を予防できる(前立腺肥大など)
・望まない交配による妊娠を防げる
・性ホルモンに関する問題行動を抑え、家庭犬・家庭猫として飼育しやすくなる
・甲高い泣き声・攻撃性・逃走癖・マウンティングがなくなる

避妊・去勢のデメリット

・全身麻酔をかけることになる。
・妊娠(交配)できなくなる。
・太りやすくなる。
・縫合糸のアレルギー反応が出ることがある。
・尿失禁

さとう動物病院では、手術に際して丁寧な説明、メリットデメリットを各々のワンちゃん猫ちゃんの特徴にあわせてお伝えをしております。事前に予約も必要となりますので、まずはお気軽にご相談下さい。

椎間板ヘルニア

避妊・去勢

こんな症状はありませんか?
・足を引きずっている
・歩くのが遅くなった
・背中を丸めて、トボトボと歩く
・ジャンプしなくなった
・起き上がり方がぎこちない
・頭を上下するのを嫌がり上目遣いになる

椎間板ヘルニアは変形した椎間板が脊髄神経を圧迫し、障害や様々な神経症状を引き起こす病気です。
遺伝的要素、突発的に発生する場合や、徐々に起こるケースがあります。
遺伝的要素は生まれつき軟骨形成異常の素因をもっており、遺伝的に軟骨の発育や成長に異常が起こりやすいことが原因です。
突発的な症状は、首や背中に強い力が加わるような激しい運動を行った場合や、高齢になるにつれて発症していきます。

椎間板ヘルニアにはハンセン1型とハンセン2型の2種類があります

ハンセン1型
胴が長く肢が短い犬種(ダックス系、トイプードル、パグ、ペキニーズ、ビーグル)のような「軟骨異栄養症性犬種」という犬種に多く見られ、早ければ2歳頃から急性で発症します。軟骨異栄養犬種は椎間板がまだ幼い内から変性を起こしやすく、その結果椎間板の機能が低下します。衝撃吸収能力が低下している椎間板では日常生活の動きに耐えられず、強い力が加わることで変性した椎間板が飛び出し、ヘルニアとなります。

ハンセン2型
加齢により椎間板が変性し、徐々に分厚くなる線維輪が脊髄を圧迫する状態です。人間の椎間板ヘルニアもこのタイプがほとんどで、ワンちゃんの場合でも成犬や老犬に多く見られます。時間をかけて徐々に症状が現れるので、慢性的に発症します。

症状は5段階に分けられており、グレード5の場合には早急に手術が必要になります
・グレード1脊椎(背骨)に痛みを感じるようになり、段差の昇り降りを嫌がったり、飛び跳ねたりしなくなる。抱き上げると痛みで鳴くことも
・グレード2歩行は可能だが、後肢にふらつきがある
・グレード3後肢を動かすことができなくなり、前足で引きずりながら歩くようになる
・グレード4下半身を動かすことができなくなるが、後肢の感覚は一応残っている状態
・グレード5下半身が麻痺しており、動かすことも全くできない状態。排泄も自力では不可能

※軟骨異栄養症性犬種は進行が早く、グレード1から急に5に移行するケースも稀ではありません。

対応

症状が軽く、初期の段階であれば、投薬で痛みを和らげる内科治療を行います。運動を控え、ケージの中で安静にさせます。br> ※大切なのは「安静にさせること」ですので、投薬で安心せず、ゲージの中で動かないようにじっとさせましょう。内科治療では改善せず、重度の症状の場合には外科治療になります。(グレード3以上は外科治療をおすすめいたします。)手術は飛び出した椎間板の摘出を行うので、術後はリハビリを行います。
治療後でも別の部位でヘルニアを起こしてしまう場合などもあるので、再発しないよう注意しましょう。

予防

発生しやすい犬種では、特に激しい運動を控えるようにしましょう。大事なのは腰に負担をかけないことです。フローリングで滑らないようにカーペットを敷いてあげたり、飛び跳ねて腰に負担がこないように、高い場所へ移動する際にクッションをはさんで上りやすくしてあげましょう。無理に首を引っ張るなどの運動は頸椎に過度な負担をかけることになるので、やめましょう。肥満も腰に負担がかかります。日ごろからの食事コントロールも忘れずに。

椎間板ヘルニアと似た症状が見られる病気に、「股関節形成不全」や「膝蓋骨脱臼」などがあります。

関節のお話

股関節形成不全

股関節形成不全

こんな症状はありませんか?
・散歩に行きたがらない
・段差の昇り降りを嫌がる
・おしりを振って歩く(モンローウォーク)
・正しい座り方ができない・横座りをする
・足を触ると嫌がる
・時々足を上げている
・動きが鈍くなった

股関節形成不全とは、先天的に股関節の形に異常が見られる状態を指します。(股関節形成不全と診断された親から生まれてきた子犬の約80~90%がこの病気になっていると言われる。)また、ワンちゃんの急な骨成長に筋肉の形成が追いつかなくなることが原因とも言われています。故に大型犬・超大型犬に多く見られます。(ラブラドール系、シェパード、セントバーナード、バーニーズ、秋田犬など)骨と筋肉の成長にズレが生じバランスが不安定になると股関節がふらふらし、常に亜脱臼の状態となります。そうなってくると、座り方や後肢の歩き方に異常が見られます。小型犬でも見られる症状ではありますが、日常生活にほぼ支障を来たさないのでそれほど問題視はされていません。

正常な場合は、大腿骨頭が寛骨臼にきれいにはまっていて、関節がスムーズに動く。

股関節形成不全の場合
・大腿骨頭の変形、扁平化
・寛骨臼の発育不全、変形
によって、関節が上手くはまらず、スムーズに動かない。その結果、歩行の異常・運動時の痛みなどが起こる。

対応

症状が見られるのは、大型犬の骨格形成が終了する2歳頃までと言われていますが、成犬になってから初めて発症する場合もあります。大体生後6~8ヶ月ぐらいの時期が最も発症率が高く、早い子だと生後3ヶ月あたりから異常を来たすことがあります。
成長期でまだまだ症状が軽い場合には、激しい運動を避けるなど極力安静状態を保ってあげましょう。また、肥満にならないように食事制限も気にしながら成長を促す工夫をしてあげましょう。
症状が進行していてワンちゃんが痛みを感じているような時には投薬治療を行います。さらに症状が悪化している場合には外科手術が必要となります。
また、遺伝が主な原因になるので、この病気にかかっているワンちゃんは交配をさせないように極力努めましょう。今一緒に暮らしているワンちゃんだけでなく、これから生まれてくる子犬たちのことも考えてあげる必要があります。

膝蓋骨脱臼

膝蓋骨脱臼

こんな症状はありませんか?
・足を上げていることがある(少し時間が経てば戻る激しい運動の後、寝起きなどに見られる)
・膝を触ると、カクっと感じることがある
・正しい座り方ができない・横座りをする
・スキップするような歩き方をする
・足を引きずって歩く
・触ると痛がる

膝蓋骨脱臼とは、犬の後ろ足にある膝蓋骨(膝のお皿)が正常な場所から内側や外側に外れてしまうことを指します。原因の多くが先天的な膝関節周りの異常であったり、成長に伴って発症する場合がほとんどです。
その他外傷性(打撲や落下など)の場合や栄養の偏りも原因として挙げられます。
主に小型犬(チワワ、ヨークシャテリア、ポメラニアン、ミニチュア・ダックスフンド・トイプードルなど)に多く見られ、そのほとんどが内方脱臼(内側への脱臼)です。
正常な場合は、膝蓋骨が膝の溝にはまっています。
膝蓋骨脱臼になると、膝骨蓋からずれて、内側または外側にある状態になります(指で押すと修復できます)。

脱臼を繰り返していると・・・

膝蓋骨を支える靭帯が伸びて、骨の変形が起こります。

膝蓋骨脱臼の症状は、進行段階が4つに分けられています

・グレード1脱臼をしていても自然に元に戻る
・グレード2肢を浮かせて歩くことがあるが、ワンちゃん自身が肢を伸ばしたり人が手を貸してやることですぐに元に戻る
・グレード3脱臼する割合が増え、人が手を貸してもすぐに外れてしまう
・グレード4常に脱臼した状態となり、明らかな歩行異常が見られる

対応

進行状態がどの段階であったとしても、外科治療で対応する場合がほとんどです。あまりに症状が進行し過ぎていて重度な場合には手術すら適用できないケースもあるので、早期発見が重要な鍵となります。グレードが低くても手術を推奨するのは、肥満や加齢によって症状が悪化してくるからです。
※生後間もない時期など幼犬時に先天性の膝蓋骨脱臼を発見した場合には、特に早い段階での手術をおすすめします。
また、股関節形成不全と同じく、膝蓋骨脱臼も先天性のものがほとんどなので、この病気を持つワンちゃんは極力交配させないように努めましょう。

うちの子が当てはまるかな?と思ったら・・・

触診、レントゲン検査などの検査があります。気になる方は診察時にお声かけ下さい。

気を付けよう!

激しい運動を控える
急に走ったり、急に止まったりしないように。急激に関節に大きな力が加わります。

高いところの昇り降りを避ける
飛び上がったり飛び降りたりは絶対にダメ!

フローリングなど、滑りやすい所で走らせない
マットや絨毯を敷いて足への負担を軽減させて下さい。

お散歩は走らずにゆっくりと
関節を支える筋肉を鍛えて、関節の負担を減らしましょう(その他にサプリメントや関節用のフードなどもあります)。

肥満にさせない
体重が重たいと筋肉がその重さを支えきれず、患部に負担がかかります。

診療時間
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16:30~19:30 / / /

診療時間をお確かめの上ご来院下さい。
※休診日 水曜日・祝日・日曜日(※午前診療)
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